「昔は、登山をよくしていたのが、今は5分も歩くのが腰がツラい」
そう言うKさん。
Kさんは登山が好きで、日本や海外の標高の高い山をよく登ったと言います。
重たいリックを背負い何時間も歩いても、その時は腰はなんともなかったらしいです。
15年前に急に腰と脚に痛みが出て歩く事が困難になり、病院に行き検査をしたところ「脊柱管狭窄」と言われてすぐに手術をしました。
術後は、痛みはなくなったのですが、次第に同じ腰痛が発生。
2回目の手術をされました。
その後に痛みはなくなったのですが何年かしたら腰痛が・・・
なぜ2回の手術をしたのに、歩く事が出来ない程に腰痛が出てきたのでしょうか?
Kさんの現在は、画像検査での結果では脊柱管の間は、狭くなく問題はないということです。
脊柱管狭窄症は、通り道の脊柱管が狭くなり神経が圧迫され腰痛が生じます。
2回の手術で脊柱管は広げられ、通り道が良くなっているのも関わらず腰痛が再発しています。
なぜでしょうか?
腰痛がひどい時は、病院に行きますよね。
病院では、必ずレントゲンやMRIなどの画像検査をします。
骨折や椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄などの骨や軟骨の異常があれば発見できますが、それは腰痛の15パーセントに過ぎないのです。
病院での検査をしても異常がない腰痛が85パーセント以上あると言われます。
椎間板ヘルニアの方が、画像検査では良くなっているのに腰痛が続いているケースがあります。
「なんでこんなに痛いのに原因は見つからないの!?」と思いますよね。
骨や軟骨、腫瘍などは画像検査で発見されます。
ですが筋肉がどんな状態なのかは、画像検査では分かりません。
その原因不明な腰痛は、筋肉が関係していることが多いのです。
簡単に言うと、腰の筋肉が固くなっているのが腰痛の原因なのですが、
「じゃ腰のマッサージをすれば腰痛は良くなるのでしょ」と思いますよね。
いやいや、そんな簡単なことではないのですよ。
腰の筋肉が固くなる原因が、脳と関係しているのです。
カナダのメリーランド大学のディヴィッド・セミノウィッツ博士は、慢性腰痛で悩んでいる患者さんの体を調べたところ、脳の一部に異変が起きていることに発見しました。
「脳内で作られた「痛み」の信号を静める役目をする背外側前頭野が、腰痛が良くならない人は小さくなっている」と言うのです。
説明すると、最初に腰に異変が起きると、痛みの信号は神経から脳に伝えられます。
それから「痛い!」という感覚が生まれ、腰を守る為の防御反応がでます。
それが「痛くで動けない」とか、「座るのが痛い」という反応がでて、痛くない姿勢や動作をする様になります。
本来であれば、痛くない姿勢や動作をしていれば自然と良くなるはずが、腰痛をくり返すことで「このまま痛みが治まらなかったらどうしよう」「また急に動けなくなったらどうしよう」という不安から脳の鎮痛作用が働きにくくなるのです。
強いストレスや恐怖心が、脳の背外側前頭野に負担がかかり疲れて働きが衰えていくというのです。
そのことで腰痛に対する体の防御反応が続き、筋肉が固くなり腰痛は悪化していくのです。
なので腰の筋肉を固くしている原因は、脳も関係しているのです。
セミノウィッツ博士は「認知行動療法のよって背外側前頭野がもとの大きさに戻り、痛みがなくなることが判明しました」と答えています。
認知行動療法とは、腰痛に対する恐怖心を取り除く為に、心理療法と運動療法をくり返しおこない脳の鎮痛作用を活性化していくものです。
運動療法は筋肉を鍛えるのではなく、「動かしても大丈夫」という経験をくり返すことで脳に認識してもらうことが狙いです。
脳が「動かすと腰が悪くなる」「動かすのが怖い」「またいつ痛くなるのか不安」と認識していると、筋肉は固くなり腰痛は改善しません。
認知行動療法は、脳から腰痛を改善させる方法なのです。
長く腰痛が続いている方は、脳の鎮痛作用を活性化していくのに時間は掛かります。
でも動かさないと、どんどん悪循環になり腰痛はひどくなります。
5分しか歩けないKさんの場合
歩くことの不安が強くなり、体はガチガチに固くなっていました。
その体をマッサージしてもやわらかくなりません。
腰痛に対する不安、歩く事に対する不安を少しづつなくしていかなければ腰痛は良くなっていきません。
毎日毎日、「痛みが出ない」もしくは「痛みが出る」一歩前の運動や体操をくり返し続けることも大切なります。
例えば、「ラジオ体操で腰に痛みが出ない方向だけ体操をやる」とかです。
歩いて腰が痛くなるのであれば、強く腰痛が出てくる前にベンチに座って休む。
そしてまた歩く、また座って休むのをくり返すことでもいいです。
動かしていくことが、改善には必要になります。
私がおこなっている筋膜の整体は、体の歪みを取っていき、体の動きを正常に近づけていくことをしていきます。
体の動きが正常に戻ると、今まで後ろに反ると腰が痛いのが、施術後は後ろに反ることが出来るようになってきます。
これは「腰を後ろに反っても大丈夫!」と脳に認識させていきます。
しばらくすると、また悪い方に戻ってしまいますが、そのことを繰り返すことで、自分の腰を動かしても大丈夫だと自信を持ち、安心していくこと体も脳もゆるんでいくことが出来ます。
そして、だんだんと良い方に向かっていくことが出来るのです。
自身で体を動かしていかないと腰痛は変わりません。
今のその腰痛には、不安や恐れが関係して、体や心をガチガチにしていることを知って下さい。
そして、体や心の力を抜き、「今の腰痛は良くなる!」と信じて下さい。
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