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お悩み相談室-1年続く首の痛み

いろいろ試してきたけれど、思うような変化を感じられない。そんな方の「なぜ?」にお答えします。

これまでの治療や施術を否定するのではなく、痛み科学や神経、身体感覚という少し違った視点から、今できることを一緒に考えていくページです。

1年ほど前から右の首が痛く、振り向いたり後ろに倒したりすると痛みが強くなります

1年ほど前から、右側の首の痛みが続いています。

じっとしているときにも痛むことがあり、後ろを振り向いたり、首を後ろに反らしたりすると痛みが強くなります。

これまで整骨院で電気治療やマッサージを受けてきました。

施術を受けた直後は少し楽になるのですが、しばらくするとまた痛みが戻ってしまいます。

最近は以前よりも痛みが強くなっているように感じます。

「なぜマッサージをすると楽になるのに、また戻ってしまうの?」

「1年間も変わらないということは、このまま良くならないのでは?」

と不安になっています。

このような首の痛みでも、変わっていく可能性はあるのでしょうか。

 

 

解答

1年間も首の痛みが続くと、

「何か悪いところがあるのでは?」

「もう良くならないのでは?」

「このままずっと首を気にして生活するのかな?」

と、不安になってしまうと思います。

まず今回のように、1年以上痛みが続き、以前より強くなっている場合には、一度医療機関で首の状態を確認することが大切です。

そのうえで大きな問題が見つからないのに痛みが続いている場合には、

「痛い首の筋肉だけ」を見るのではなく、首をどのように感じ、体全体をどのように使っているのか

という視点も大切になってきます。

 

なぜ首が痛くなるのでしょうか?

 

首が痛いと、

「首の筋肉が硬いから」

「姿勢が悪いから」

と思われることが多いかもしれません。

もちろん、筋肉や関節への負担が関係していることもあります。

ただ、首の動きは首だけでつくられているわけではありません。

たとえば右を振り向くときには、

  • 鎖骨や肩まわり
  • 上腕
  • 肋骨・胸郭

などが少しずつ協力しながら動いています。

体は、ひとつの場所だけを単独で動かしているわけではないのです。

ところが、どこかの動きが少なくなったり、痛みを避けるために身体を固めるようになったりすると、首だけで動こうとすることがあります。

すると、振り向くたびに同じ場所へ負担が集中しやすくなります。

つまり、

「首が痛い=首だけに原因がある」

とは限らないということです。

なぜ1年間も良くならないのでしょうか?

 

痛みが長く続いていると、

「1年前に痛めたところが、ずっと治っていないのでは?」

と思うかもしれません。

でも、最初に痛みが出た原因と、今も痛みが続いている理由が、ずっと同じとは限りません。

首を動かすたびに痛みが出ると、身体はその痛みを避けようとして、少しずつ動き方を変えていきます。

たとえば右を向くときに首を固めたり、肩をすくめたり、顎や腕まで一緒に力を入れたりすることがあります。

最初は身体を守るための反応でも、それが長く続くと、いつの間にか「右を向くときは力を入れる」という動き方が習慣になってしまうことがあります。

すると、実際に動き始める前から首や肩に力が入り、必要以上に身体を固めてしまいます。

その状態では、首だけに負担が集まりやすくなり、動きにくさや痛みにつながることがあります。

また、痛みを避けるために動かす量が減ると、頭・肩・鎖骨・腕・肋骨などを一緒に使って動く感覚も分かりにくくなることがあります。

そのため、1年間痛みが続いているからといって、1年間ずっと同じ場所が傷つき続けているとは限りません。

長く続く痛みでは、

痛みを避けるために身についた力みや動き方が、その後も残っている可能性がある

という見方も大切です。

改善を考えるときは、痛い場所だけを見るのではなく、

首をどのように感じ、周りの身体とどのように動かしているのか

まで見ていくことが重要になります。

なぜマッサージをしても、また痛みが戻るのでしょうか?

 

マッサージを受けると、首や肩の筋肉がゆるんで、

「少し楽になった」

と感じることがあります。

それでも、しばらくするとまた痛みが戻ってしまうことがあります。

その理由のひとつとして考えられるのが、筋肉の硬さだけでなく、首の使い方や力の入り方が変わっていないことです。

たとえば、右を向くときに首だけを動かそうとしたり、肩をすくめたり、腕まで一緒に力を入れたりしていると、日常生活に戻ったときに、また同じ場所へ負担がかかりやすくなります。

マッサージによって一時的に筋肉がゆるんでも、身体がこれまでと同じように首を固めて動かしていれば、再び緊張しやすくなることがあります。

大切なのは、

「硬くなった筋肉をゆるめること」だけではなく、「なぜその場所に力が入り続けるのか」を考えること

です。

首の動きには、頭だけでなく、鎖骨や肩、腕、肋骨なども関係しています。

それぞれが一緒に動けるようになると、首だけに頑張らせずに動けるようになります。

長く続く首の痛みでは、痛い場所だけに刺激を加えるのではなく、身体全体の動き方や力の入り方まで見直していくことが大切です。

なぜ、じっとしていても首が痛いのでしょうか?

「動かしたときに痛い」というのは分かりやすいですが、

「何もしていないのに痛い」

となると、不安になりますよね。

じっとしているのに痛いと、

「首の中で何か悪いことが起きているのでは?」

と思う方もいるかもしれません。

しかし、身体は動いていないように見えても、完全に力が抜けているとは限りません。

座っているだけでも、気づかないうちに首を固めていたり、肩を少し持ち上げていたり、顎をかみしめていたりすることがあります。

特に痛みが長く続いていると、身体は首を守ろうとして、本人が意識していなくても力を入れ続けることがあります。

そのため、見た目にはじっとしていても、首や肩の筋肉は休めていないことがあります。

また、痛みが長く続くことで、神経系が首の状態を気にしやすくなり、以前なら気にならなかった刺激でも痛みとして感じやすくなることがあります。

つまり、

「動いていないから、首も休んでいる」

とは限らないのです。

大切なのは、ただ動かさないことではなく、

首や肩に必要以上の力を入れなくても過ごせる状態を少しずつ取り戻していくこと

です。

そのためには、首だけを見るのではなく、頭や肩、腕、肋骨などがどのように動いているのか、そして身体のどこに力が入りやすいのかを確認していくことも大切になります。

痛みが長く続くと、身体の感じ方も変わるのでしょうか

 

私たちは普段、

「頭がどこにあるのか」

「首がどちらを向いているのか」

「肩や腕がどの位置にあるのか」

を、いちいち目で確認しなくても感じることができます。

これは、筋肉や関節、皮膚、目、バランス感覚などから入る情報を、脳・神経系がまとめながら身体の位置を把握しているためです。

このような「自分の身体が今どこにあり、どう動いているのか」という身体の認識を、

「身体認識」や「ボディマップ」と表現することがあります。

痛み科学の研究でも、慢性的な首の痛みがある人では、頭や首の位置を正確に感じる働きに変化がみられることが報告されています。

そのため、痛みが長く続く場合には、痛い場所だけでなく、身体をどう感じ、どう動かしているのかという視点も大切になります。

なぜ体の感覚を変えることで、首も変わる可能性があるのでしょうか?

 

変わる可能性があるのは、

脳や神経の「体の感じ方」と「動かし方」は固定されたものではなく、入ってくる感覚や動きの経験によって変化していくからです。

首の痛みが1年間続いているからといって、

「体が1年間ずっと同じ状態で固まってしまった」

というわけではありません。

右を向くたびに痛みが出ると、身体は首を守ろうとして、首を固めたり、肩や腕まで力を入れたりすることがあります。

それが長く続くと、いつの間にか「右を向くときは首を固める」ことが、いつもの動き方になってしまうことがあります。

そこで、首だけを動かそうとするのではなく、

視線を動かす、頭の位置を感じる、肩や腕の重さを感じる、胸や肋骨も一緒に動かすなど、これまでとは違う感覚と動きを経験していきます。

すると身体は、

「首だけで頑張らなくても動ける」

という別の動き方を経験できます。

大切なのは、

身体の感じ方と動き方には、変化する余地があるということです。

痛みを避けるために首を固める動きだけでなく、頭・肩・腕・胸などを一緒に使いながら、必要以上に力を入れずに動く経験を少しずつ増やしていきます。

これが当院が、痛い首だけではなく、神経の働きや身体の感じ方にも目を向けている理由です

 

 

 

首を楽にするために自分でできる5つのこと

私たちの脳は、足裏・関節・筋肉・皮膚などから入ってくる感覚情報を使って、

姿勢・バランス・動き・力加減

を調整しています。

「体から脳へ入る感覚情報は、姿勢・バランス・力加減を調整するための材料になります。首が痛いと、どうしても「痛い首」ばかりに意識が向きやすくなります。

しかし、振り向いたり頭を動かしたりするときには、首だけではなく、

目・頭・肩から腕・胸や背中など、体のさまざまな場所が一緒に働いています。

そのため、首だけを意識するのではなく、普段あまり意識していない体の感覚に気づき、感じてみることも大切です。

体の感覚を感じ取りやすくなることで、姿勢・バランス・力の入れ方などを、自分の体に合わせて調整しやすくなります。

そのための5つの感覚セルフケアをご紹介します。

 

  • お悩みを解決する方法1「視線の動きを感じる」
  • お悩みを解決する方法2「頭の位置を感じる」
  • お悩みを解決する方法3「肩から腕の位置と重さを感じる」
  • お悩みを解決する方法4「胸・背中・肋骨まわりの動きを感じる」
  • お悩みを解決する方法5「体全体のボディマップを感じる」

① 視線の動きを感じ

顔は正面に向けたまま、目だけをゆっくり右へ動かしてみてください。

次に左へ動かします。

大きく動かす必要はありません。

そのとき、

「目を動かしただけなのに、首や肩まで力が入っていないかな?」

と感じてみます。

私たちは何かを見るとき、視線を動かし、その方向へ頭や体を動かしていきます。

そのため、目から入る視覚情報も、頭や体の位置を調整するときに使われています。

首が痛いと、右を見るだけでも無意識に首を固めてしまうことがあります。

ここでの目的は、目を大きく動かすことではありません。

「視線を動かしても、首まで一緒に固めなくても大丈夫」

という感覚に気づくことです。

② 頭の位置を感じる

次に、痛みの出ない範囲で頭をほんの少し右へ向けてみます。

そして、ゆっくり正面へ戻します。

左側も同じように行います。

「もっと右を向かなければ」

「正しい位置へ戻さなければ」

と考える必要はありません。

大切なのは、

「今は正面」

「少し右を向いている」

と、頭の位置を感じることです。

私たちは目で確認しなくても、自分の頭がどの方向を向いているのかをある程度感じることができます。

これは、首の筋肉や関節などから入ってくる感覚情報が、頭の位置や動きを脳へ伝えているためです。

慢性的な首の痛みでは、頭や首の位置を感じる働きについても研究されています。

つまり、ここでは首を無理に柔らかくするのではなく、

「自分の頭が今どこにあり、どのように動いているのか」

を感じることを大切にします。

 

③ 肩から腕の位置と重さを感じる

両腕を体の横へ自然に下ろしてみます。

そして、

右肩。

左肩。

右腕。

左腕。

の位置を感じてください。

次に、

「肩が上がっていないかな?」

「腕を肩で持ち上げていないかな?」

と確認してみます。

首が痛いと、痛い場所を守ろうとして肩をすくめたり、腕まで一緒に固めてしまうことがあります。

しかし腕は本来、肩から自然にぶら下がっています。

鎖骨や肩、上腕などの感覚に注意を向け、

「腕はここにあって、このくらいの重さがある」

と感じてみます。

ここで重要なのは、

肩を下げることや、鎖骨を正しい位置へ戻すことではありません。

首だけで上半身を支えているのではないことに気づくための感覚です。

 

④ 胸・背中・肋骨まわりの動きを感じる

次は、両手を胸や肋骨のあたりへ軽く触れてみます。

そのまま普段通りに呼吸します。

息を吸ったとき、

肋骨が少し広がる。

背中にも小さな動きがある。

吐くと戻る。

そんな動きを感じてみてください。

次に、体をほんの少し右・左へ向けてみます。

このときも、

首だけではなく、胸や背中も一緒に向きを変えている

ことを感じます。

この胸・背中・肋骨まわりを、専門的には「胸郭」といいます。

私たちが後ろを振り向くときは、首だけを回しているわけではありません。

頭・首・胸・背中などが少しずつ協力しながら動きます。

目的は体を大きくひねることではなく、

「振り向く動きは首だけの仕事ではない」

と感じることです。

 

⑤ 最後に「首を含めた体全体」を感じる

最後は、痛い首からいったん意識を広げてみます。

目。

頭。

首。

肩。

両腕。

胸・背中・肋骨まわり。

骨盤。

両脚。

足裏。

自分の体が今どこにあり、どのようにつながっているかを感じます。

これは、分かりやすく言えば「脳の中にある体の地図=ボディマップ」を意識する方法の一つです。

慢性的な首の痛みでは、首や頭の位置感覚、感覚運動の調整に違いがみられることも研究されています。

痛みが長く続くと、

「右を向いたら痛いかな?」

「首は大丈夫かな?」

と、痛い首ばかりを監視しやすくなります。

そこで、

「痛い首」から「首を含めた体全体」へ感覚を広げる。

その状態で、痛みの出ない範囲でほんの少し右や左を向いてみます。

無理に首を大きく動かす必要はありません。

何かを治そうとしなくても構いません。

「自分の体は首だけで動いているのではなく、全身で動いている」

ということを感じてみてください。

 

この5つで大切なのは、「正しい姿勢」をつくることではありません

視線を感じる。

頭の位置を感じる。

肩から腕の重さを感じる。

胸・背中・肋骨まわりの動きを感じる。

最後に体全体を感じる。

こうして、痛い首以外から入ってくる感覚情報にも注意を広げていきます。

首の痛みが1年間続いているからといって、

「体が1年間ずっと同じ状態で固定されてしまった」

というわけではありません。

神経や脳の「体の感じ方」と「動かし方」は固定されたものではなく、入ってくる感覚情報や動きの経験によって調整され続けています。

そのため、

痛くならないように首を固める

体全体を使いながら、必要以上に力を入れずに動く

という別の動き方を少しずつ経験していくことが大切です。

首だけを何とかしようとするのではなく、

体全体を感じながら、首だけで頑張らなくても動ける状態を取り戻していく。

この5つは、そのための感覚セルフケアです。

それでも首の痛みでお困りなら

ぱんだ院長の安井です。
あなたのお悩みを解決します!​

首の痛みが1か月、半年、1年と続いてくると、

「このままずっと痛いのでは?」

「もう普通に振り向けないのでは?」

「マッサージを受けても、また戻るのでは?」

と不安や焦りも大きくなってくると思います。

ぱんだ整体院では、痛い首だけを強く揉んだり、首の骨を無理に矯正したりすることを目的にはしていません。

当院では、「痛い首をどうするか」だけではなく、「首を含めた体全体をどう感じ、どう動かしているか」

という神経と身体感覚の視点も大切にしています。

「マッサージを受けると一時的には楽になるけれど、また痛くなる」

「右を向くと痛い」

「首を後ろに反らすのが怖い」

「じっとしていても首や肩の力が抜けない」

「検査では大きな問題がないと言われたけれど、痛みが長く続いている」

そんな状態でお困りでしたら、一度ご相談ください。

 

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