1年以上前から急に、お尻から右脚にかけて痛みが出るようになりました。
最近はその痛みが強くなり、歩くこともだんだんつらくなってきています。
病院で検査を受けましたが、骨には特に異常がなく「坐骨神経痛」と言われました。
ほかの所にも長く通っていますが、なかなか変わりません。
このような坐骨神経痛でも、整体でできることはあるのでしょうか?
1年以上痛みが続き、さらに最近強くなっていると、
「このまま歩けなくなったらどうしよう」
「ずっとこの痛みと付き合わなければいけないの?」
と不安になると思います。
病院で検査を受けて「骨には特に異常がありません」と言われても、実際にはお尻から脚への痛みが続いている。
そうなると、
「異常がないのに、なぜこんなに痛いの?」と思いますよね。
まず知っていただきたいのは、「坐骨神経痛」は一つの病名ではなく、お尻から脚にかけて現れる痛みやしびれなどの症状を表す言葉だということです。
そのため、画像検査で大きな異常が見つからなくても、痛みについて考えられることがなくなったわけではありません。
長く痛みが続いている場合には、痛い場所だけでなく、
神経が刺激に敏感になっていないか
痛みを避けるために体を固めていないか
歩き方や体重のかけ方が変わっていないか
といった、神経の働きや体の使い方にも目を向けていくことが大切です。
画像検査では、体のすべての状態が分かるわけではありません。
また、痛みの強さと画像上の変化が必ず同じとは限りません。
長く痛みが続いている場合には、痛い場所だけでなく、神経が刺激に敏感になっていたり、体がその場所を守ろうとして動き方を変えていたりすることも考える必要があります。
たとえば、
「歩いたらまた痛くなる」
と思うようになると、無意識に脚や腰に力を入れて歩くことがあります。
歩幅を小さくする。
痛い側へ体重を乗せないようにする。
腰やお尻を固めながら歩く。
こうした反応は、痛みから体を守ろうとする自然な働きです。
ただ、それが長く続くと、
「痛いからかばう → かばうことでさらに動きにくくなる」
という状態になることがあります。
坐骨神経痛というと、
「どこかで神経が挟まっている」
というイメージを持つ方が多いと思います。
実際に神経根などへの圧迫や刺激が関係する場合もあります。
しかし、すべての坐骨神経痛が単純な「圧迫」だけで説明できるわけではありません。
長く症状が続く場合には、
神経がどのくらい刺激に反応しやすくなっているか
という視点も大切です。
痛みが続くことで、
「少し動いただけでも怖い」
「この動作をするとまた痛む」
という経験が積み重なると、体は以前より早く身構えるようになることがあります。
つまり大切なのは、
痛い場所だけを見るのではなく、神経と体がその動きをどう受け取っているかを見ることです。
坐骨神経痛があると、お尻の奥に痛みや違和感を感じることがあります。
そのため、
「ここが硬いから強く押そう」
「テニスボールでグリグリすればゆるむのでは?」
と思う方もいます。
しかし、痛みが強い場所へ強い刺激を繰り返すことが、すべての方に適しているわけではありません。
特に、刺激したあとに痛みやしびれが強くなるのであれば、無理に続ける必要はありません。
大切なのは、
「強く刺激するほど良くなる」と考えないこと。
痛みが長く続いているときほど、体が受け入れられる範囲から少しずつ動かしていくことが大切です。
日本整形外科学会も、原因が分からないまま長期間マッサージや注射だけで様子を見ることは勧めていません。
坐骨神経痛があると、
「動いたら悪くなるのでは?」
と、できるだけ動かさないようになることがあります。
しかし、体は使わない状態が続くと、さらに動くことへの不安が強くなることがあります。
だからといって、痛みを我慢してたくさん歩けばいいわけでもありません。
大切なのは、
「ここまでなら大丈夫」という範囲を少しずつ増やしていくことです。
たとえば、
そんな小さな変化を体に経験させていきます。
「痛みを我慢して頑張る」のではなく、
安全に動ける感覚を少しずつ取り戻していく。
これが、長く続く痛みでは大切になります。
痛みが続くと、どうしても意識は「痛い脚」ばかりに向きます。
そんなときは、
右と左の足裏を感じる。
どちらに体重が乗っているか感じる。
歩くときに肩や腰へ力が入りすぎていないか感じる。
といった、痛み以外の体の情報にも意識を広げてみてください。
足裏や筋肉、関節などから入る感覚情報は、脳が姿勢やバランス、力加減を調整するときに使われています。
痛い場所だけを監視するのではなく、
「自分の体全体を感じながら動く」
ということも、体を使いやすくしていく一つの方法です。
次のような症状がある場合は、セルフケアや整体だけで様子を見ないでください。
こうした症状は、まれですが緊急の評価が必要な神経障害でみられることがあります。
体には、姿勢やバランス、動きなどの情報を脳に伝える「感覚」の働きがあります。
足裏や筋肉、関節などから入る感覚情報によって、脳は体の位置や動きを把握し、必要な力加減やバランスを調整しています。
「休める体」と「動きやすい体」を取り戻していくことは、坐骨神経痛の改善を目指すうえでも大切です。
そのためには、普段あまり意識していない体の感覚に気づき、感じてみることが大切です。
体の感覚を感じ取りやすくなることで、姿勢・バランス・力の入れ方などを、自分の体に合わせて調整しやすくなります。
その結果、余計な力を使わずに動ける「動きやすい体」と、必要以上に頑張らなくても済む「休める体」につながり、体本来の働きを発揮しやすくなります。
まずは、痛みが強くならない範囲でゆっくり歩いてみてください。
そのとき、骨盤のあたりに軽く手を当て、
「右脚を出したとき、骨盤はどう動いているかな?」
「左脚のときはどうかな?」
と感じてみます。
歩くときの骨盤は固定されているわけではありません。
脚の動きに合わせて、骨盤も小さく回旋したり傾いたりしながら動いています。骨盤と股関節は歩行の中で協調して動くことが確認されています。
ここで大切なのは、
「骨盤を大きく動かそう」
「左右同じに動かそう」
としないことです。
「歩くとき、自分の骨盤も一緒に動いている」と感じることが目的です。
骨盤の位置や動きに注意を向けることで、体幹と脚がどのようにつながって動いているのかを感じる材料になります。
次は、歩きながら股関節の付け根に少し意識を向けます。
右脚が前へ出る。
体がその脚の上を通る。
そして脚が後ろへ動く。
次に反対側へ。
普段は「脚を動かしている」と考えますが、歩行では股関節と骨盤が連動しながら動いています。
また、股関節の筋肉や関節から入る固有感覚は、「今、関節がどこにあるのか」「どのように動いているのか」を知るための情報の一つで、バランス制御との関係も研究されています。
ここでも大きく動かす必要はありません。
「脚が股関節から動いている」
ことを感じながら、楽な範囲で歩いてみてください。
股関節の位置や動きを感じることは、脳が脚と骨盤の位置関係を把握するための情報になります。
次は、歩いているときの足裏に意識を向けてみます。
「かかとが地面に触れた」
「足裏に体重が乗った」
「つま先が地面から離れた」
と、歩くたびに変化する足裏の感覚を感じてみてください。
足裏には、地面との接触や圧の変化を感じ取る感覚があります。
こうした足裏からの情報も、脳が「自分の体がどこで支えられているか」を知り、姿勢やバランスを調整するために利用されています。
足裏の感覚を弱めると姿勢制御に変化がみられる研究もあります。
ここでも、
「正しく足を着こう」とする必要はありません。
「自分の足が、地面をどのように感じているか」
に気づくことが目的です。
右と左で違っていても構いません。
まずは、その違いを感じてみてください。
痛みがあると、どうしても痛い脚や足元ばかりが気になりやすくなります。
そこで、無理のない場所を歩きながら正面を見て、
「右側には何が見えるかな?」
「左側には?」
「少し遠くには何があるかな?」
と、周囲の景色もぼんやり視界に入れてみてください。
視覚は、ただ物を見るためだけではありません。
脳は、目から入る周囲の情報と、足裏や筋肉・関節などから入る身体情報を組み合わせながら、自分の位置や姿勢、バランスを調整しています。
目的は目を鍛えることではありません。
「痛い脚」だけに集まっていた意識を、体と周囲の空間へ少し広げること。
正面を見ながら、周りの景色も一緒に感じてみてください
最後は、一つの場所だけを意識するのではなく、
まで、自分の体全体が一緒に動いていることを感じながら歩いてみます。
私たちの脳では、さまざまな感覚情報をもとに、自分の体の位置や動きを認識しています。
これを分かりやすく、
「脳の中にある体の地図=ボディマップ」と表現することがあります。
慢性腰痛では身体表象や感覚運動処理の変化が研究されており、感覚と運動を組み合わせた再学習についても研究されています。
ただし、これだけで坐骨神経痛そのものが改善すると断定できるものではありません。
だからこそ、
「痛い右脚」だけを感じるのではなく、
「自分は体全体を使って歩いている」
という感覚にも意識を広げてみてください。
このセルフケアは、
骨盤を矯正する。
股関節を柔らかくする。
正しい歩き方を覚える。
ことが目的ではありません。
骨盤を感じる
↓
股関節を感じる
↓
足裏を感じる
↓
周囲の空間を感じる
↓
体全体を感じる
と、普段あまり意識していない感覚を少しずつ使っていきます。
体から脳へ入る感覚情報は、姿勢・バランス・動き・力加減を調整するための大切な材料になります。
体を感じる力を養うことは、余計な力を使わず「動きやすい体」を取り戻していくための土台になります。
痛みを我慢しながら「正しく歩こう」と頑張る必要はありません。
まずは、自分の体を感じながら、楽に歩ける範囲から始めてみてください。
※歩くことで脚の痛みやしびれが明らかに強くなる場合は無理に続けないでください。
1年以上痛みが続いていると、
「もう治らないのでは?」
と思ってしまうかもしれません。
ぱんだ整体院では、痛いお尻や脚だけを強く押すのではなく、
など、神経の働きと体の使い方を確認していきます。
強く押したり、骨をボキボキ鳴らしたりする施術ではありません。
目指しているのは、
痛みを我慢して動く体ではなく、安心して動ける体を取り戻していくこと。
病院では大きな異常がないと言われたものの、坐骨神経痛が長く続いている方は、一度ご相談ください。
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