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お悩み相談室ー座ると腰痛が出るのでしょうか?

座ると腰痛が出てきて座っていることが出来ません。
なぜ、動いていると大丈夫なのに、座ると腰が痛くなるのでしょうか?

4か月前から、座ると腰が痛くなるようになりました。

立っていたり、歩いたりしているときにはほとんど痛くありません。

ところが椅子に座っていると、だんだん腰が痛くなり、最後には座っていられないほどつらくなります。

病院で検査を受けましたが、骨や椎間板には特に問題はないと言われました。

それでも4か月経った今も変わりません。

なぜ、動いていると大丈夫なのに、座ると腰が痛くなるのでしょうか?

 

解答

まず知ってほしいこと
「検査で異常なし」でも、座ると腰が痛くなることはあります

立っていると大丈夫。

歩いていても大丈夫。

それなのに、椅子に座ると腰が痛くなる。

これが何か月も続けば、

「腰のどこかが悪くなっているのでは?」

「このままずっと座れないのでは?」

と不安になると思います。

病院で「骨や椎間板に大きな異常はありません」と言われても、実際には痛いのですから、

「では、なぜ痛いの?」と思いますよね。

腰痛にはさまざまな要因があり、画像検査だけですべての痛みを説明できるわけではありません。日本整形外科学会も、腰痛にはさまざまな原因・病態があるため、それぞれの状態に応じて考える必要があるとしています。

ですから、

「骨に異常がない=筋肉が硬いだけ」

と決める必要もありません。

今回のような腰痛では、

「座っているとき、体全体がどのように自分を支えているのか?」

という視点から考えてみることも大切です。

なぜ「座るときだけ」腰が痛くなるのでしょうか?

歩いているときは、

骨盤が動く。

股関節が動く。

左右の脚へ体重が移る。

背骨や胸郭も少しずつ動く。

というように、体のいろいろな場所が常に動いています。

一方、座っていると体の動きは少なくなり、同じ姿勢が長く続きやすくなります。

長時間座り続けることで腰部の不快感が増えることや、座り続ける場合と姿勢を変える場合で体幹の状態に違いが生じることも研究されています。

ここで重要なのは、

腰だけが姿勢を支えているわけではない

ということです。

私たちが椅子に座っているときには、

骨盤

股関節

肋骨・胸郭

肩や鎖骨まわり

までが一つにつながって、上半身を支えています。

そのため、腰痛が出ているからといって、必ずしも「腰だけ」の問題とは限りません。

肋骨や胸郭の動きも、座る姿勢に関係しています

座っているときに背中を丸めたまま固まったり、反対に「姿勢を良くしよう」と胸を張り続けたりすると、肋骨や胸郭の動きも小さくなりやすくなります。

すると、

肩に力が入る。

鎖骨まわりが固まる。

胸郭が動きにくくなる。

腰で上半身を支えようとする。

といった状態になることがあります。

ここでいう「鎖骨が悪いから腰痛になる」という意味ではありません。

鎖骨や肩まわりを含めた上半身まで、座る姿勢の一部として考えるということです。

体は腰だけを切り離して使っているわけではありません。

上半身が動きにくければ、その動きを別の場所で補おうとすることもあります。

呼吸も「体を支える働き」の一つです

呼吸というと、

「酸素を取り入れるためのもの」

と思いますよね。

しかし呼吸に使われる横隔膜は、呼吸だけでなく姿勢を安定させる働きにも関わっています。

実際に、慢性腰痛のある人では、姿勢課題を行ったときの横隔膜の位置や働き方に違いがみられた研究があります。

ですから、座っているときに、

肩を上げる。

お腹を固める。

腰を緊張させる。

肋骨の動きが小さくなる。

という状態が続けば、呼吸と姿勢の両方を必要以上に頑張っている状態になることも考えられます。

大切なのは、

「呼吸が浅いから腰痛になる」と単純に考えることではありません。

腰・骨盤・胸郭・呼吸は別々ではなく、体を支える一つの仕組みとして影響し合っている、と考える方が自然です。

痛みが続くと、さらに体を固めて座るようになります

もう一つ大切なのが、痛みに対する体の反応です。

何度も、

「座ると痛くなる」

という経験をすると、椅子に座っただけで、

「また痛くなるかな」

「あと何分座れるかな」

と腰が気になるようになります。

これは決しておかしなことではありません。

痛みから体を守ろうとする自然な反応です。

ただ、その警戒が続くと、

座る

また痛くなると警戒する

腰・お腹・肩・胸郭に力が入る

呼吸も小さくなる

体全体を固めて座る

さらに腰がつらくなる

という状態になることがあります。

痛みそのものによって、座位から立ち上がるときの筋活動や体重移動が変化することも実験研究で確認されています。

つまり、長く続く腰痛では、

「腰に何が起きているか」だけでなく、「痛みに対して体全体がどう反応しているか」

を見ることも大切なのです。

自律神経も無関係ではありません

痛みが続いていると、

「また痛くなるかもしれない」

という警戒状態が続きやすくなります。

そして、痛みと自律神経の働きには関連があることも研究されています。

慢性腰痛のある人と痛みのない人を比較した研究では、心拍変動(HRV)など自律神経の調整に違いがみられることが報告されています。

ただし、

「交感神経が優位だから腰痛になった」と単純に言えるわけではありません。

痛みが自律神経に影響することもあれば、ストレスや睡眠、心理的な緊張などが痛みの感じ方に影響することもあります。

大切なのは、

体が「活動する・守る」状態から、「休む」状態へ切り替えられているか

ということです。

座っているだけなのに、

腰に力が入る。

肩にも力が入る。

呼吸も小さい。

痛みのことが頭から離れない。

という状態なら、体は座っていても十分には休めていないのかもしれません。

座ると腰が痛いとき、見るべきなのは
「腰だけ」ではありません

今回の相談で、

「腰の筋肉が硬いから」

「脚の筋肉が硬いから」

と、一つの筋肉だけを原因にするのは少し違うと考えています。

もちろん筋肉の状態も関係します。

しかし、それだけではなく、

  • 骨盤がどう支えられているか
  • 股関節が動けているか
  • 肋骨や胸郭が動いているか
  • 肩や鎖骨まわりに力が入っていないか
  • 呼吸が楽にできているか
  • 座ること自体を体が警戒していないか

など、体全体を見ることが大切です。

今回のように、

動いていると痛くないのに、座ると痛い

ということは、

体が壊れていてまったく動けないというより、

「座る」という特定の状態に対して、体がうまく適応できなくなっている可能性も考えられます。

だからこそ、

「腰をもっと揉む」

「腰をもっと伸ばす」だけではなく、

腰だけで頑張らず、体全体で楽に座れる状態を取り戻していく

という視点も必要になります。

 

座れる体に必要なのは「固定する力」だけではありません

良い姿勢というと、

背筋を伸ばす。

骨盤を立てる。

胸を張る。

と考えがちです。

しかし、それをずっと維持しようとすると、逆に体に力が入る人もいます。

私たちの体には、

支えること

動くこと

呼吸すること

そして休むこと

のすべてが必要です。

座っているときも同じです。

一つの「正しい姿勢」に固めるのではなく、

少し姿勢を変えられる。

呼吸ができる。

肩の力を抜ける。

骨盤や胸郭も小さく動ける。

そんな「余裕のある座り方」を体ができることが大切です。

 

 

 

腰を楽にするために自分でできる5つのこと

私たちの脳は、足裏・関節・筋肉・皮膚などから入ってくる感覚情報を使って、

姿勢・バランス・動き・力加減

を調整しています。

「体から脳へ入る感覚情報は、姿勢・バランス・力加減を調整するための材料になります。腰だけを意識するのではなく、骨盤・肋骨・肩・呼吸などの感覚を使うことで、体全体で楽に座るための情報を増やしていきます。」

そのためには、普段あまり意識していない体の感覚に気づき、感じてみることが大切です。

体の感覚を感じ取りやすくなることで、姿勢・バランス・力の入れ方などを、自分の体に合わせて調整しやすくなります。

そのための5つの感覚セルフケアをご紹介します。

 

  • お悩みを解決する方法1「 骨盤が椅子に触れている感覚を感じる」
  • お悩みを解決する方法2「目を閉じて手や足の位置を感じる」
  • お悩みを解決する方法3「体が触れている場所を感じる」
  • お悩みを解決する方法4「小さく動いて「動いている感覚」」
  • お悩みを解決する方法5「1日1分、「考える」から「感じる」時間をつくる」

① 骨盤が椅子に触れている感覚を感じる

椅子に楽に座り、右のお尻と左のお尻が座面にどのように触れているか感じてみてください。

次に、骨盤をほんの少し前後・左右へ動かします。

「どちらが正しい位置か」を探す必要はありません。

大切なのは、

「骨盤がここにあり、座っていても動くことができる」

と感じることです。

座位では骨盤や腰椎の位置によって体幹の筋活動も変化します。また、座ると腰痛が出る人では、体幹筋の使い方に異なるパターンがみられることも報告されています。

つまり、骨盤を正しい位置に固定することより、骨盤の位置と動きを感じられることを大切にします。

② 呼吸しながら「肋骨の動き」を感じる

両手を左右の肋骨に軽く当て、普段通りに呼吸してみてください。

息を吸ったときに肋骨が少し広がる。

吐いたときに戻る。

その小さな動きを感じます。

無理に深呼吸する必要はありません。

肋骨や胸郭は、腰とは関係のない場所に思えるかもしれません。

しかし、座っているときには骨盤の上に体幹があり、腰・胸郭・呼吸は別々に働いているわけではありません。

横隔膜には呼吸だけでなく姿勢制御に関わる働きがあり、慢性腰痛のある人では姿勢課題中の横隔膜の働き方に違いがみられた研究があります。

目的は肋骨を大きく動かすことではなく、

「腰以外にも動いている場所がある」

と体に気づかせることです。

 

③ 鎖骨・肩まわりの力みに気づく

座ったまま、自分の肩や鎖骨周辺に意識を向けてみてください。

肩が上がっていないか。

首に力が入っていないか。

胸を張ろうとして固めていないか。

一度肩を軽く上げてから、ストンと戻してみても構いません。

ここで重要なのは、鎖骨が腰痛の原因という意味ではないことです。

鎖骨周辺は、「上半身をどれくらい頑張って支えているか」に気づきやすい場所として使います。

座るときに腰だけでなく肩や胸まで固めていることに気づけば、

「腰痛なのに、実は体全体で頑張っていた」

ということが分かる場合があります。

④ 「呼吸している体」全体を感じる

次は呼吸そのものに注意を向けます。

息を吸ったとき、

胸が動く。

肋骨が動く。

お腹が動く。

背中にも少し動きを感じる。

どこが動いても構いません。

「腹式呼吸を正しくやろう」と頑張る必要もありません。

横隔膜は呼吸と姿勢制御の両方に関係しており、慢性腰痛と横隔膜機能との関連も研究されています。

ここでの目的は、

「深い呼吸をすれば腰痛が治る」ことではありません。

腰を固めて姿勢を維持するだけではなく、

呼吸しながらでも体を支えられることを感じる

ことです。

⑤ 最後に「座っている体全体」を感じる

最後は腰からいったん意識を離してみます。

足裏。

お尻。

骨盤。

肋骨。

背中。

肩。

両手。

頭。

自分の体が今どこにあり、椅子や床にどこで支えられているかを感じます。

これは、分かりやすく言えば**「脳の中にある体の地図=ボディマップ」**を意識する方法の一つです。

腰痛では、固有感覚や姿勢制御など身体感覚の使い方に違いがみられる研究があります。

痛みが続くと、

「腰は大丈夫かな?」

と腰ばかりを監視しやすくなります。

そこで、

「痛い腰」から「座っている体全体」へ感覚を広げる。

何かを治そうとしなくても構いません。

「自分の体は腰だけではなく、全身で座っている」

ということを感じてみてください。

この5つで大切なのは、「正しい姿勢」をつくることではありません

骨盤を感じる。

肋骨を感じる。

肩・鎖骨まわりの力みに気づく。

呼吸している体を感じる。

最後に体全体を感じる。

こうして腰以外から入ってくる感覚情報にも注意を広げていきます。

長く座り続けることと腰痛には関連がみられる一方で、「この座り方が腰痛の原因」といった単純な因果関係は確立していません。だからこそ、一つの正しい姿勢に固定するより、体を感じながら小さく姿勢を変えられることを大切にします。

腰だけで頑張って座るのではなく、体全体を感じながら、必要以上に力を使わずに座れる状態を取り戻していく。

この5つは、そのための感覚セルフケアです。

それでも座って腰が痛いのでお困りなら

ぱんだ院長の安井です。
あなたのお悩み、一緒に解決方法を考えていきます。

座るたびに腰が痛くなる状態が何か月も続くと、

「このままずっと座れないのでは?」

「仕事や食事は大丈夫だろうか?」

と不安になると思います。

痛みが長く続くと、座る前から「また痛くなるかも」と身構え、腰だけでなく肩やお腹など体全体に力が入りやすくなることもあります。

ぱんだ整体院では、痛い腰だけを強く押したり、骨をボキボキ矯正したりするのではありません。

骨盤や股関節の動き、肋骨や胸郭の動き、肩まわりの力み、呼吸、座っているときの体の支え方などを確認しながら、神経の働きと体全体の使い方をみていきます。

目指しているのは、

「正しい姿勢で我慢して座る」のではなく、必要以上に力を入れなくても楽に座れる体を取り戻していくことです。

施術歴30年以上、これまで多くの腰痛や体の不調に向き合ってきました。

病院では大きな異常がないと言われたものの、

「座っていると腰が痛い」

「仕事や食事で座ることがつらい」

「何をしてもなかなか変わらない」

という状態が続いている方は、一人で我慢せずお気軽にご相談ください。

 

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