「座っていて歩き出す時に膝が痛いのです」
そう言うOさん。
「そのまま歩き続けると膝の痛みはどうでしょうか?」
「歩いているとだんだん楽になってきます。でもまた座って歩き出す時に膝の痛みは出ます。もう2年近くこのような状態ですが良くなりますか」
と聞かれました。
「レントゲンは撮られましたか?」
「撮りました。とくに異常はないと言われました。ヒアルロン酸の注射を何回か続けて受けましたが膝の痛みは変わりません」
レントゲンでは、とくに異常はないことから変形性膝関節の問題はないように思われます。でも2年間もなぜこんなに膝の痛みが続くのでしょうか?
もしかして初期の変形性膝関節の問題も考えられます。
初期の変形膝関節は、膝の骨の変形はまだ起きていないのですが、膝と膝の関節にある軟骨がすり減ってきている状態です。
この時「座って歩き出しに膝が痛い」「正座がしづらくなる」「立ち上がりの時に膝が痛い」というような問題が起きてきます。
レントゲンで異常が見つからないのは、初期の状態では異常が発見しにくいと考えられます。
「変形膝関節は、初期の時に早く改善していくことが一番大切なのです。それはこの状態を放っておくことで、膝関節が固くなり、歩く度に膝に負担が掛かり変形が進んでいく可能性があるからです」と、Oさんにそのように説明しました。
座って歩き出しの膝の痛みは、膝のクッションが減ることで膝回りの筋肉の負担が掛かり、筋肉が固くなっていることが考えられます。
最少は膝の痛みがあっても、歩いているうちに痛みが減っていくのは、固まっている筋肉が動くことで血流がよくなりやわらかくなっていき痛みが減っていくことがあります。
Oさんは、ヒアルロン酸注射を数回受けていました。
ヒアルロン酸注射とは、膝関節の中に直接ヒアルロン酸を入れていくのです。
膝関節内に入ったヒアルロン酸が、関節液の補助をしてくれて膝関節のクッションの役割をしてくれます。
効果がある方は、その場で膝が楽になることがあります。
今はヒアルロン酸の質も上がり、その楽な状態が長く続くこともあります。
でも膝関節の状態が本当に悪いと、効果がない場合もあります。
Oさんの場合は、ヒアルロン酸注射をしても膝の痛みの変化はなかったと言います。
これは、膝関節内の関節液の問題ではないことが考えられます。
膝関節の軟骨が減ってくると関節に負担がかかり、膝の回りの靱帯、筋肉、関節包内にある滑膜の炎症がおこります。
滑膜の炎症が起きることで、軟骨の変形が進行していくという悪循環となって、変形膝関節は悪化していきます。
なので、膝回りの靱帯や筋肉の負担をなくすことで、進行させないことも出来て、痛みもなくなっていくことが出来ると思います。
膝の負担をなくすには、体の歪みを取っていくことで歩き方が良くなり、膝の負担が減らすことが出来ます。
病院では、リハビリでマッサージをしたり電気を当てる物理療法や、膝回りの筋肉を鍛える運動療法などがあります。
当院では、そういったことは全く行わず、ただ体の歪みを取っていくことだけをしていきます。
それは、痛くなった問題が膝ではなく歩き方にあると考えているからです。
骨盤が左右どちらかに寄ることで、体は左右にブレながら歩く事になります。
体の重心を真ん中にもっていくことで、左右のブレがなくなり脚の出方や着地の位置が安定し、膝の負担が減ることが出来ます。
重心の位置を直すには、人の力が必要となりますが、自分でも重心を真ん中に近づけることはある程度可能です。
それは、お尻の筋肉を意識して使うことです。
お尻を締めて歩くまたは、立つ事で重心が真ん中に寄りやすくなります。
普段からその姿勢でいることで、体の左右のブレを減らすことが出来ます。
Oさんは、何度か繰り返し筋膜の施術を行い、歩き方に気を付けてもらいました。
すると「最近は膝の痛みが出てこない」と言います。
膝の痛みで悩んでいる方は多いです。
膝が痛いと歩くことが嫌になっていきます。
ですが、体は歩かないと良くなりません。
その歩き方を良くしていくことがとても大切です。
なるべく早めに体のケアをしていくこと必要となります。
なにかあれば相談して下さい。
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